今回は船外機のメンテナンス時に起きたトラブルについてお伝えしたいと思います。
マーキュリーシープロ船外機のスターターロープ交換時に起きた悲劇
船外機メンテナンスの一つとして欠かせないのが、スターターロープの交換です。
これに関しては、切れてから変えるといった安易な考えでは、大事になってしまう事も予想されます。
私もボート釣りにでる度に、『海上でスターターロープが切れたらどうしよう』なんて不安に駆られる事もあり、今回新品から使い始めて3年目を迎えた船外機をメンテナンスする事にしました。
スターターロープとは?
エンジンを始動させる際に引っ張るロープの事です。船外機だけではなく、チェンソーや農業機械、建設機械などのエンジン始動にも使われています。
馬力の大きな船外機等はセルモーターが付いているので、バッテーリーでモーターを回してエンジンを始動させる事ができますが、私の船外機はセルモーターがありませんので、リールに巻き付いているロープを引っ張るというわけであります。
分解作業
早速分解に突入しましたが、そこまで複雑ではない為、簡単に部品は取り外す事ができました。
しかしながら、問題はここからでした。
順調に進んでいた作業にくもりが見え始めます。
思い返せば、小学生の頃に分解したエアーガンにおいてもバネがビヨヨよ~んとなり、完全に元通りにならなかった事が脳裏をよぎります。
なので慎重にゼンマイバネが外れないようにと細心の注意をはらって、いざ!!!
ロープを巻き付けてあるケースを取り外した瞬間、バイーン!!!
「あっ」と思った瞬間にはゼンマイバネが飛び出ちゃいました。
復元作業には
「やってしまったものはしょうがない」と思いながら「まあすぐに治るだろう」と高を括っていた私でしたが、いざ作業にとりかかると、これが中々の曲者でした。
作業を阻む問題点
ゼンマイネジは引いたロープを元に戻す役割があります。その構造はいたってシンプルなんですが、元に戻ろうとする力が働いて専用ケース内に戻すのが結構大変でした。しかも金属なので、手も怪我しそうで危険です。
解決策
とにかく怪我をしないようにする事が大前提です。また、私の場合はYouTube動画も参考にしました。
ただし、シープロ2スト9.8でピンポイントでの動画はなかった為、草刈り機やチェーンソーの動画も参考にしました。
・必ず軍手等の手袋は必須です。
・写真のようにバネの端を外に少し出した状態で、回しながら少しずつバネを外側から入れていきます。
・最終的にバネが写真のような向きで納まっていればOKです。
注意点
バネの収まったケースをそのまま固定して終わってはNGです。
何故なら、そのままの状態だとロープを引いても最後まで戻っていきません。
ここで素人の私はかなり悩みました。
ゼンマイバネの固定のしかたが悪いのか?等々ハテナマークで頭がいっぱいでした。
が・・・その答えはゼンマイバネを入れた上で、ロープをリールのケース端にあいた切れ込みに引っかけて2回程度回して戻る力を足してやれば良かったのです。
※丁度巻き込みを強くする為の作業工程写真が無かったので申し訳ないです。上の写真のように裏向きにして下にある部品と仮合体させた後、ロープを黒い円板に入った切れ込みに挟み2回ほど回すとロープのたるみがなくなります。
YouTubeでもスターターロープ戻り改善等で調べても、投稿されておられる方が結構おられるので参考にされたらよいかと思います。
私も次回交換時には写真にとってUPしていきたいと思います。
ちなみに余談ですが、ロープ交換といいながら、練習がてら前のロープで行っておりましたので汚れています。
最後に
今回の作業には色々迷いも生じましたが、かなり勉強にもなりました。
おかげで構造も理解でき、海上でスターターロープが切れても、オールで近くの岸にたどり着く事さえできれば交換作業ができるようになったのではないかと思います。
海上においてのは、いつどんなトラブルに合うか分からないので、これからも船外機のへの理解を深めていくように努めたいと思います。
今回の記事が少しでも何かのお役に立てれば幸いです。