海上での船外機トラブルは本当に焦ります。
私も何度か経験した事がありますが、生きた心地がしません。
なので、できるだけ様々なトラブルの情報をみて、対処できるようにしておきたいと常々思っています。
そういった観点から、情報はありすぎても良いと考えています。
今回もよくある事例ではありますが、そこまでに至る経緯は色々ありますので、良かったら参考にしてみて頂けたらと思います。
ロープ巻き込み事例
当時の状況
海上にてエンジンを停止させ釣りをしていました。流し直しを行おうとエンジンをかけ、ギアをニュートラルから、一旦後進に入れバックにて方向転換を図りました。
その後、ギアを後進から前進に切り替えた所、エンジンがストップする状況となりました。
もう一度、エンジンをかけて前進にギアを入れると再びエンジンがストップ。
再度エンジンをスタートさせ、今度は後進に入れると停止する事なく、進むことができる状況でした。
原因
この時、ゴムボートに付いているロープが解けてしまい船体下を流れてプロペラに巻き付いていました。
前進方向ではロープが固定されている為、それ以上巻き付く事ができずエンジンが停止していました。
しかしながら、後進の場合はロープが緩む方向だった為に、エンジンがとまる事なく正常に動作できたというわけです。
直ぐに原因が分からなかった理由
・今までにロープが絡んだ事がなかった。
・後進では進むことができていた為
今までロープが絡んだ経験が無かった事も時間がかかってしまった原因の一つでした。
また、後進ができた事によって、頭の中では何か別の理由があるのではないかと先入観にかられてしまった事も判断を誤った原因となったようです。
最後に
今回はトラブルが発生してから原因が分かるまで、5分以上はかかってしまったのではないかと思います。
潮の流れや風によっては、手漕ぎでは戻れないほど沖に流されてしまったり、岸に近い場所では、岩等に衝突してボートの破損や転覆といった事態にもなりかねません。
できるだけトラブルに繋がらないように、出港前の点検、安全確認は勿論、様々なトラブルを想定しておく事も重要だとあらためて感じた出来ごとでした。